理学療法士の対象年齢はさまざまです。
生まれつき障がいをもって生まれてくる子ども(0歳児)から、高齢による身体機能の衰えや、事故や病気による身体機能の衰え(亡くなる直前まで)をリハビリを通して支えていく職業です。
さまざまな対象者(家族を含みます)の方に寄り添い、身体の状態を把握していくことで、運動能力の回復やサポートを行なっていくことが主な仕事です。
今回は、理学療法士という仕事に向いている人や適性について私なりに考えている点を述べていきたいと思います。
まず理学療法士は、日々仕事をするうえで、対象者の方だけではなく医療関係者などさまざまな人とのやりとりを重ねていくことが必要不可欠であるということです。
さらに、ここ近年、理学療法士も自宅訪問を行うようになっており、対象者の家族とも接する機会が増えています。運動能力の回復やサポートを理学療法で行っていくために、理学療法士は対象者とともに家族との信頼関係を築いていかなければなりません。
対象者と家族双方の意見をヒアリングし、リハビリの計画を立て、進めていくためにもコミュニケーションを取ることが好きなことはもっとも重要なことと考えます。
今回のテーマである「適性」を考えたときに私なりに、
◎コミュニケーション能力が高い
◎体を動かすのが好き
◎明るく前向きな性格
◎我慢強い
◎観察力がある
◎心身の健康
◎共感 思いやる心
◎学ぶための姿勢
などの項目が挙がりました。
それぞれを特に考えるところを述べていきたいと考えています。
上に挙げた項目の中で最も重要だと考えるのが、「コミュニケーション能力が高いこと」です。
理学療法士は仕事をするうえで様々な医療関係者や対象者とコミュニケーションをとることが必要不可欠になっています。そのうえ、最近では対象者の自宅訪問を行い、ご家族と接する機会も増加しています。質の良い理学療法を提供するためには対象者だけでなく、ご家族とも信頼関係を築くことが重要になります。対象者とご家族双方の意見を聴きリハビリの計画を立てることで、治療が円滑に進むようになるでしょう。
理学療法士は理学療法の知識だけではなく、多くのことに関心を持つことが重要になります。
医療職は専門性の追求のみに目を向けがちですが、理学療法はさまざまなことを訓練に取り入れながらリハビリを行なっていくため、広い視野を持ち、観察できることがとても大切なことであると考えています。
身近な家事や、趣味としての活動、運動などを取り入れていくことで、対象者の方との話題をスムーズに進めることができます。
さらに、対象者の方の趣味を活かしたリハビリプランを考えることができ、リハビリの時の苦痛を和らげたり、モチベーションを上げていくことにもつながるため、日頃広い視野で見ていくことが大切です。
理学療法士は心身の健康とともに「共感」や「思いやる心」も必要だと考えます。
対象者の方の中には、病気やケガなどさまざまな形で障がいを抱えることになることもあり、精神面の回復が追いつかないといったこともあります。
そのため、リハビリに対して消極的になってしまったり、思うように体が動かないことに対していら立ちを抱いてしまうこともあります。モチベーションが高い方ばかりではなく、むしろ心のケアを行うことが必要な方が多いような・・。理学療法士は対象者の求めるものだけではなく、何ができるのかを見極めながら、もっている能力を提供しなければなりません。
そのためにも、まず対象者の心に寄り添い、気持ちを理解することで共感し、リハビリへのモチベーションを引き出していきます。
理学療法士は身体の機能面や運動能力の回復やサポートするととともに対象者の精神面から支えとなる職業ともいえます。
理学療法士は国家資格を取得するために勉強をしていくのですが、資格取得後も勉強をしていく必要があります。
その理由は、当然のことですが、日進月歩変化し続けていくリハビリに関連する医学や治療技術を学び続け、身に着けていくことが大切だと痛感しているからです。対象者に学んだ知識・技術を駆使し提供し喜んでいただくため、笑顔になっていただくために。目の前の、そして今後携わるまだ見ぬ対象者から「ありがとう!の笑顔」を思い浮かべて、お給料をいただきながら時間を割いて研修で学び、提供し喜んでいただく。それが醍醐味であり、理学療法士のやりがいだと強く思っています。
理学療法士に向いていないかも・・・でも大丈夫!
私自身も含め、現在働いている理学療法士全員が「理学療法士に向いている人」ではありません。
日々たくさんの対象者と関わって成長していっているのです。
自身の個性も大切にしながら、仕事を通して必要な適性を身につけていっていただきたいと考えています。
理学療法士の適性について、ご紹介してきましたがいかがでしたか?
一緒に理学療法士を目指してみませんか?
少しでも興味を持った!どんな仕事がさらに知りたい!という方はぜひ一度本校のオープンキャンパスなどご参加いただき、職業体験を通して、より深く知ってもらえればと思います。